歯科医院を受診すると、担当の歯科医師が治療しますが、それと同時に歯石の除去をしたり歯みがきを指導してくれる女性(今は男性もいます)も担当してくれることがあります。
治療に入る前の初期治療や予防処置、そして治療後のメンテナンス(病状の安定を維持する定期的な治療)を行うのが、歯科衛生士です。
歯科衛生士は歯科衛生士法に基づき、厚生労働大臣免許を取得した歯科医療従事者のことです。
そのためには、歯科衛生士養成校卒業後(3年制・4年制)、歯科衛生士国家試験に合格することが必要で、現在全国で約8万7千人が歯科医院、病院、市町村介護老人保健施設などで就職し活躍しています。
その業務には歯科予防処置、歯科保健指導及び歯科診療補助の3つがあり歯科医療と歯科保健の分野で重要な役割を担っています。
歯科衛生士は歯科技工士や医院受付・歯科アシスタントと並んで、歯科医師にとって歯科医療の現場になくてはならない大切なパートナーです。
そもそも歯科の2大疾患と呼ばれる「むし歯」と「歯周病」は、再発しやすい病気ですので治療後も予防が不可欠です。
特に歯周病は生活習慣病とも呼ばれ、患者さんの普段の生活習慣や食習慣をも改善して頂くことが必要となってきます。
このように患者さんの生涯を通じて口腔歯科保健を確立し、いつまでも快適に食生活を楽しめるよう支援することは、歯科衛生士にとってはとても大きな仕事です。
そして歯科衛生士は、地域の幼稚園、学校や保健所、病院などでも活躍の場を広げ、そこでは集団指導を行い歯の働きの重要性や全身への影響などを説明します。
また寝たきりなどのご高齢者のお宅に訪問する歯科診療に歯科医師と共に同行しますし、歯科医師の指導のもと単独で訪問し口腔衛生指導も行います。
どうですか?歯科医院の歯みがき指導をしている彼女たち(あるいは彼ら)を見る目が、少しは違ってきそうですか?
|